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ニューヨーク派遣を通じた国際感染症人材育成研修を実施―国際連携の強化に向けて
本取り組みは、海外の高度感染症対応医療機関との連携強化を目的として締結した MoU(覚書) を基盤として、厚生労働省委託事業「国際感染症危機管理対応人材育成・派遣事業」において実施されたものです。これまで当センター(国際感染症危機管理対応推進センター)では、米国の臨床感染症ネットワークとの関係構築を進め、NETEC(米国の特殊病原体対応医療機関ネットワーク)に関連する医療機関を含む複数の医療機関と連携体制を構築してきました。こうした国際的な協力関係のもと、国際感染症センターの秋山裕太郎医師、窪野裕太医師、山内美奈医師が、今回、米国NYC Health + Hospitals / Bellevue(以下、Bellevue病院) および Lincoln病院を訪問し、臨床分野における高度感染症対応体制の視察と人材交流を行いました。
現地では、特殊病原体に対応する隔離病棟の運用や、医療従事者の安全確保を最優先とした個人防護具(PPE)の運用、患者急変時やPPE破損時の対応アルゴリズムなどについて視察するとともに、実際の訓練体制や標準作業手順(SOP)の整備状況について理解を深めました。また、医療機関と行政が連携した感染症対応体制についても多くの知見を得ることができました。
さらに、Bellevue病院から、集中治療部長兼特殊病原体プログラム部長のヴィクラムジット・ムケルジー医師ら講師4名を招聘し、国内で「臨床分野における国際感染症人材育成研修」を実施しました。本研修では、新感染症病棟での実践的な訓練を行い、高度感染症患者への対応を想定した医療従事者の安全確保やチーム連携について理解を深めました。また、講師4名より訓練に対する講評や助言をいただきました。
また、研修プログラムの一環として、「国際感染症対応を担う医療者のリアルとキャリア形成」をテーマとしたシンポジウムをハイブリッド形式で開催し、全国から120名を超える医療関係者が参加しました。Bellevue病院の講師4名より、国際的な感染症対応の現場での経験や、国際感染症分野で求められる専門性やキャリア形成について紹介されました。さらに、専門分野別の小シンポジウムでは、感染症診療、感染管理、検査、医療体制などの観点から、国際感染症対応に関する米国の最新の知見や今後の課題について共有されました。
今回の派遣および研修を通じて、Bellevue病院との「顔の見える関係」が形成され、今後の共同研修や人的交流につながる協力体制の基盤が整いました。当センターでは今後も、国際的な知見を取り入れながら国内の医療機関ネットワークとも連携し、我が国全体の高度感染症対応能力の向上に貢献していきます。


ニューヨーク派遣時の様子
JIHS理事長表敬訪問
JIHS/DCCにおける特殊隔離病棟訓練
専門分野別シンポジウム
~国際感染症対応に関する米国の最新知見と課題~


「国際感染症対応を担う医療者のリアルとキャリア形成」シンポジウム


